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​数理研究

1. 暗号通貨の数理的研究

・取引ネットワーク解析によるバブル形成/崩壊の予測

・量子機械学習による詐欺/資金洗浄などの異常検出

2. グローバル問題の解決策

・移民の国際送金(安価,迅速,高信頼)

・難民の医療サービスのためのデジタルID

・脱炭素エネルギーの取引(再エネ,原子力,水素)

・金融包摂(差別のない金融サービスの享受)

・商流管理(サプライチェーン,商品市場)

・経済支援(資金調達,人材マッチング)

​【1】XRPの直接取引に関するモチーフ分析

  • 2018年初頭のバブル期を含む2013年1月から2013年9月までに記録されたXRPの直接取引を分析し、ランダム課程から予想されるよりも多く観測された三角形のモチーフを検出した。

  • ​大口ユーザ300から成るネットワークにおけるネットワークモチーフ解の結果、モチーフ3、モチーフ5、モチーフ6、モチーフ7、モチーフ10、モチーフ11が統計的に有意であることが判明した。これらの統計的に有意なモチーフが2018年初頭のバブル期に増加したことを確認した。

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​【2】送金取引における"ループフロー"

  • XRP台帳に記録されたBTC、ETH、USD、EURの送金取引を分析した。ホッジ分解を用いて、異常とされる「ループフロー」を推定した。

  • ​ その結果、バブル期には以下のような特徴的な差異があることが分かった。

   -ETHでは、ループフローが大きく増加した。これは、マネーロンダリングや裁定取引に関連している可能性がある。

   -USDはループフローの増加は小さく、BTCとEURはループフローの増加はない。

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​【3】XRP価格バブルと相関テンソル

​週次ネットワークから、各ノードの埋め込みベクトルを得ることができる。週次でノード ベクトルの集合から相関テンソルを構築する。相関テンソルを二重特異値分解して、その特異値を得た。

​有意な特異値は、ランダム化した埋め込みベクトルの計算結果との比較から判断できる。特異値の時間推移は、特徴的な挙動を示す。最大の特異値は、XRP価格と有意な負の相関を示す。

​【4】フローウェイト頻度図における3つのグループ

  • 目標:暗号資産価格の高騰・暴落のメカニズムを、ネットワークと取引の流れから理解する。

  • 結果:取引プレーヤーがどのような役割を持つかを考慮し、市場退出と市場参加の頻度を表すフローウェイト頻度を定義することで、「3ブランチ構造」を発見した。価格と取引プレーヤーの人数に相関があることが分かった。頻繁に市場取引するプレイヤーについては、価格のピーク時期を中心にポジションが変化することを見出した。

​【5,6】ビットコインのクリプトフローネットワーク

  • 目的:ビットコインユーザーの間で暗号資産がどのように流れているかは、世界規模での暗号資産の構造とダイナミクスを理解する上で重要である。

  • データ:ビットコインの誕生から2020年までの全ブロックチェーンデータを収集し、ウォレットの匿名アドレスからユーザーを特定し、ビッグプレイヤーである一般ユーザーに焦点を当て、ネットワークの月次スナップショットを構築した。

  • 結果:ボウタイ構造ホッジ分解の手法を応用し、暗号の流れ全体の上流、下流、中核に位置するユーザーを特定した。さらに、非負行列分解を用いて、フローに隠された主成分を明らかにし、確率的モデルとして解釈した。このモデルは、自然言語処理における確率的潜在意味解析と同等であることを示し、このような隠れ成分の数を推定することができる。さらに、それらの大選手の中で、ボウタイ構造や主成分が非常に安定していることを見出した。

~参考文献~

[1]Yuichi Ikeda,

"Characterization of XRP Crypto-Asset Transaction from Networks Scientific Approach".

In: Y.Aruka(eds) "Digital Designs for Money, Markets, and Social Dilemmas". Evolutionary Economics and Social Complexity Science, vol 28. Springer, Singapore (2022).

https://doi.org/10.1007/978-981-19-0937-5_8 

[2]Yuichi Ikeda, Abhijit Chakraborty,

"Hodge Decomposition of the Remittance Network on the XRP Ledger in the Price Hike of January 2018", arXiv:2212.02048[cs.CR]

https://doi.org/10.48550/arXiv.2212.02048

[3]Abhijit Chakraborty, Tetsuo Hatsuda, Yuichi Ikeda,

"Projecting XRP price burst by correlation tensor spectra of transaction networks" arXiv:2211.03002[physics.soc-ph]

https://doi.org/10.48550/arXiv.2211.03002

[4]Aoyama H, Fujiwara Y, Hidaka Y, Ikeda Y (2022), Cryptoasset networks: Flows and regular players in Bitcoin and XRP. PLoS ONE 17(8):e0273068

https://doi.org/10.1371/journal.pone.0273068

[5]Islam, R., Fujiwara, Y., Kawata, S. et al. Unfolding identity of financial institutions in bitcoin blockchain by weekly pattern of network flows. Evolut Inst Econ Rev 18, 131-157 (2021) 

https://doi.org/10.1007/s40844-020-00184-z

[6]Yoshi Fujiwara and Rubaiyat Islam, Bitcoin's Crypto Flow Network, JPS Conf.Proc.36, 011002 (2021) 

https://doi.org/10.7566/JPSCP.36.011002

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